2010年度4回生追い出しコンパ



2011年2月26日(土)16:00〜 於:関学会館・ふじや                                                     

 今年も追い出しコンパのシーズンを無事迎えることができました。今年の卒業生は男子1名女子3名。少ないとはいえ、しっかりと部活動を行い、後輩を育てて、ワンダーフォーゲル部の伝統を引き継いでくれたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。彼らの足跡を慰労し、これからの人生の旅立ちを祝福しましょう。
 まずは則定部長より、男子については、同回生がいない中での谷口君の頑張り、女子については、一回生時の落雷事故の経験、上級生になってからも、一つ下の学年がいない中、最後まで部を引っ張り続けた三名の頑張りについて言及されました。                  

   


   


 


 


 




四年生からのメッセージ

谷口正浩(前主将)               
文学部 文化歴史学科 智辯学園高校出身



振り返ってみると、楽しいことや辛いこと数えきれない思い出がある。大学生活での思い出はワンゲルに関することばかりである。
ワンゲルに入っていなかったらどのような大学生活を送っていたのであろうか、全く想像がつかない。何をやってもいまいちだった
自分がここまで続けてきてこれたのは同回や先輩、後輩、様々な人が支えてくれたからである。本当に感謝したい。今はワンゲル
に入るまでの自分より、少しは成長できたのかなと思う。ワンゲルをやっていて本当に良かった。残り少ないワンゲル生活を悔いの
残らないよう、また後輩たちをサポートできるように全力で頑張っていきたい。                               



大原清花(前主務・女子リーダー)        
法学部法律学科 兵庫県立兵庫高等学校出身



「ワンゲル一途」                                                                      
今でこそ言える話なのだが、大学に入りたての頃の私は「山登り」と聞いただけで苦笑いしてしまうような人間だった。山登りに良いイ
メージを持っていなかったのと、運動が苦手だったからだ。ただ、漠然と何か新しいことをしてみたいとは思っていた。先輩が見せた
綺麗な写真に、ものすごく惹きつけられた。それは私がいつか思い描いていたような景色だった。部活に入って暫くは、写真で見た
ような景色に出会うことはなかった。台風接近中の大峰山を歩いた時は、少なからず「非常識で、効率の悪いことをしている。」と思っ
たし、次の合宿では、運悪く雷事故に遭った。大変な時だったけど、先輩は私を絶えず励ましてくれた。今になって思えば、先輩は1年
生がやめたりしないか心配していたんじゃないかと思う。けれども、私はやめたいだなんてこれっぽっちも思わなかった。その合宿の
後は、「部活を続ける意味」について悶々と考えた。「山は危険だから嫌だ」というよりはむしろ「部員が危険な目に遭いながらも何も出
来なかった自分」のほうがよっぽど嫌だった。「どんなことがあっても、仲間を助けてあげられる存在になりたい・・・先輩のように。」体力
も知識もない自分は、そうそうすぐに変わるわけではなかったが、半ば意地のような「やる気」は着実に芽生えていた。とりあえず山に
登ろう。経験を積もう。部活を続ける意味と、存在意義を確かに感じた。そして、たくさんの危険は存在するけど、苦労や苦難を共に乗
り越える仲間がいるこの部活をとても魅力的に感じ始めていた。                                         
 夏合宿は苦しかった。地面にへたりこんで泣いた。景色を見る余裕はなかった。しかし「歩き続けて」「着いた」このたった2つのことに
、猛烈に感動してしまった。「人間ってすげー。」この感動は、4年になった今でも夏合宿に臨む原動力となった。冬の合宿は、スキーが
あまりにもできなさすぎてヘコんだ。申し訳ないと思いつつもどうにもならず、ヤケクソだった。ビューンと滑っては転び、立ち上がること
を何百回と繰り返し、毎日のように泣きながら冬は終わった。春合宿はほぼシール歩行しかなかったので助かった、というのが正直な
感想。優しい先輩に助けられて、いつも励まされて、つくづく幸せな1年だったと思う。                             
2年生になった私は燃えていた。まだ見ぬ後輩に期待を馳せ、初めての合宿のプレゼンにワクワクしたりしていた。男子がたくさん入っ
てきて、後輩ができたことは素直に嬉しかったけど、女子が入らなくてすごくガッカリした。でも、今となってそれはそれで良かったと思う
。結果、山に専念することができ、山を純粋に楽しむことができた。この1年でぐーんと山登りが好きになったと言える。夏合宿で五竜
から親不知まで歩いたり、秋合宿で強烈な体験をしたり、大ダルミでラッセルしながら年越ししたり、岩菅山ツアーでは最後に不意打ち
の上り返しがあったり車道で靴擦れに苦しめられたりした。中でも忘れられないのは春合宿。朝の5時から夕方5時まで歩いた日には
、木々を小屋と見間違える幻覚を何度も見た。必死で小屋に到着したはいいがドアが凍っていて呆然。ゆうなちゃんがキレてドアをガ
ンガン蹴るなんて、人生で後にも先にもこれだけじゃなかろーか。みんな死に物狂いで、冷静さに欠いていたと思う。合宿が終わったと
き、「生きてて良かったあああ!!!」と心から叫んだ。苦しい山行ほど達成した時の喜びは倍増で、それこそが山登りの魅力なんだ
なぁ。と気付いてしまった。それからは、山に登っているときに息が上がってきてだんだん苦しくなるのが愉しいと感じるようになってしま
った。                                                                             
3年生になって、ついに、ついに、ついに!!!女子の後輩ができた。あの時の不安と憂うつと期待とそれに代わる喜びは上手く言葉
に言い表せないけど、まさに希望という名の光がパァーと部室に差し込んできたようだった。しかし、私たちの代はここから大きな壁に
ぶち当たることになる。それは、先輩としての経験値が足りないことだった。すっかり当たり前だと思ってしまっていたことを根本から見
直し、一から教えていくことに最初はかなり戸惑った。監督やコーチや先輩に言われて初めて自分たちの至らなさに気付くこともあり、
そのたびに「なんで気付かんかったんやろ」と恥ずかしくなることも多々あった。                                
遅れて入部してくる女子が相次ぎ、何度も何度も補充合宿を組んだ。慌しかったが、後輩のためなら何だってできると思っていたから
全く苦にならなかった。私たちが後輩を育てるんだ!!と強く思うと同時に、合宿を通じて、私たちは一歩ずつ「先輩」になることができ
たんだと思う。そういう意味では、私たちは、2個下の後輩たちに育てられたんじゃないか。後輩の成長は、自分の成長でもある。合宿
でこんなにもやりがいを感じることができるのは、全て後輩のおかげだ。楽しさはまるで天と地ほどの差、今までモノトーンだった世界
が、一気にカラフル極彩色に色づいたみたいだった。「ありがとう」と声を大にして言いたい。やめてしまった子達を含め、後輩たちに
は本当に感謝の気持ちでいっぱいである。                                                      
山以外に関することでも、たくさんの事件が起こったが、主務という役職を通じて、多くのことを学んだ。我が部は非常にたくさんの方々
に支えてもらっているということを実感した。今まで見えていなかったことが、ようやく分かった1年だった。                  
4年生になって、考え方にいろいろと余裕が持てるようになった。あと1年のワンゲルライフをとにかく思いっきり楽しもう。まだまだやれ
ることがあるはず。そう思って女子リーダーになることにした。幸いにして多くの後輩が入ってきて、ますます部は活気づいた。大人数
で山に登るのは、なんだかとても誇らしい気持ちになる。                                              
 気がつけば、びっくりするくらいワンゲル一色の大学生活。でも、きっとそれが私らしい。好きなものはずっと好き。不器用なだけに一
度ハマったらやめられないのである。いつも傍にいてくれて、わかりあえる同期の仲間には本当に感謝してもしきれない。        
ワンゲルに入って、一番良かったと思うことは、たくさんの価値観に出会えたことだ。うわべだけの間柄では、飾られたものしか見るこ
とが出来ないけど、長く時間を共有することで、その人その人の本質が見えてくる。いろんな考え方や答えの出し方があって、どれが
正解かなんてきっと誰にも決められやしない。それでも、お互いを認め合って、受け入れあっている。それがワンゲルのいいところだな
と思う。                                                                           
卒業まで残る時間は僅かだが、少しでも多くの時間を共有し、自分の持っているものはできるだけ後輩に伝え、みんなとの山行を楽し
もうと思う。                                                                         



笠井憂奈(前会計)        
社会学部 福知山成美高校出身



ワンゲルでの活動を今まで行ってきて思うことは、続けてきて良かった、ということです。辛いことやしんどいことはたくさんありました。
一年生の時は合宿がしんどすぎて、山行中やテン場について泣いてしまうこともありました。今思うと本当に精神的に弱かったです。
二年生のときは女子の後輩がいなくて、部活を続ける事が不安になったりしたけど、この一年でだいぶ成長できたのかなと思います。
三年生になってやっと女子の後輩ができたことは本当に嬉しかったです。後輩がいるだけで楽しさ倍増で、もっと頑張ろうという気に
なりました。その反面、先輩であることの大変さを思い知りました。                                        
振り返ってみると、一年一年、立場や環境が違い、いろんな苦労や大変な事がありました。しかし、そのような事も今では良い経験に
なったのではないかと思えます。そして、続けてきたからこそこう思えるのだと思います。今まで続けてこれたのは、辛いことも、嬉しい
ことも共有できる仲間がいてくれたからです。仲間に助けられてばかりでした。ワンゲルで素晴らしい仲間に出会えたと思います。
先輩、後輩、そして同回に本当に感謝しています。四年生になっても合宿等に参加するという事に不安も多少ありました。しかし、いざ
活動が始まると、仲間が増え、後輩の成長した姿を見ることができ活動に参加できて良かったという気持ちになりました。大学生活は
本当に速くすぎましたが、この半年は特に速かったように思います。火曜、金曜の筋トレ、ミーティングもあと数える程しかないと考える
と少し寂しい気もします。しかし、これから春合宿を成功させるという目標に向かい、最後まで悔いの残らない活動をしていきたいです。



佐藤有希乃(前女子リーダー)
文学部 高知学芸高校出身



「あんた、なんで登りゆうが?」「山登りなんて怖いことばっかりやん」「登って何が楽しいが?しんどいだけやろ」 私は実家に帰るたび
に母親におおよそこのようなことを言われる。そのたびに私は「ん〜・・・景色が綺麗やし、楽しいで」なんて言っている。でもしかし、私
は母親に返事をするたびに“それだけの理由ではない”と感じている。そんな一言で終わらせれるような単純なものではない。でもしか
し、母親はおろか、自分さえも納得できるような理由も思い浮かばない。山登りはたしかに楽しい。下界では想像できないような綺麗な
景色も見ることができるし、山の上でたくさんの人と触れ合うことができる。でも準備は面倒やし、お金はかかるし、何と言っても命の危
険性がある。それでも私は登る。何かに惹きつけられるように。きっと、山登りに理由なんていらないのだろう。よく恋愛で「好きに理由
はない」と言うけれど、山登りだってそんなんだ。理由がはっきりしてしまったら登る楽しさも意味もなくなってしまうんじゃないかと思う。
最近、ほぼ毎土日山に行っている社会人と知り合った。その方は、「山登りってちょっと疲れるけど、一回始めるとなんかやめることが
できないよね!山があるから登っちゃうよね!」と言っていた。その方はもう山登りをし始めて20年ほど経つ、いいおっちゃんだ。そん
な私よりはるかに経験を積んだ方でも、「なんかやめることができ」ずに登っているようだ。山登りの魅力は人それぞれではあるだろう
が、「そこに山があるから。」これは共通認識のようだ。この言葉は正しい、改めて感じた。



 


 


                                         写真・文:田中純平(H21卒)&現役生 構成:小山良俊(H9卒)
(※執筆時期と発表・掲載時期に時間差があるので、一部文章を編集させていただきました。)