関西学院大学体育会ワンダーフォーゲル部遭難対策委員会規程

 関西学院大学体育会ワンダーフォーゲル部(以下,「KGWV」という)は,「セ−フティファースト」を部活動の最も重要な前提とし,事故を防ぐための事前準備と事故対処のための訓練を積むとともに,万一の事故発生に際してはパーティの安全を確保しつつ出来得る限り自力で脱出もしくは搬出を行うことをその行動規範として山岳活動を行って来た。

 しかし,生命に関わる一刻を争う事態が発生した場合,現役部員とOBの力を結集してもなお,救命を含む効果的な救助活動を即時に行う機動力や救助技術を持つものではなく,警察・地元関係機関ほか外部に緊急救助を依頼せざるを得ない場面も起り得る。

 こうした現実を踏まえ,遭難事故や緊急事態に際し,連絡と同時に遭難対策行動および援護活動が行なえるよう現役とOBの合同組織である渓声クラブにKGWV遭難対策委員会を設置する。

(本規程の趣旨)

第1条 

 本規程は,現役部員に対する支援の一環として,現役部員による部活動における事故の防止を図るとともに,現役部員,現役指導者等の遭難事故もしくはこれに準ずる緊急事態(以下,「事故等」という。)の発生に際して,速やかに対応するために,遭難対策に関する組織,その構成員及びこれらの役割・活動を定めるものである。

(遭難対策委員会)

第2条 

 溪声クラブは,渓声クラブ規約第6条に基づき,KGWV遭難対策委員会(以下,「遭難対策委員会」という。)を常設する。

2.遭難対策委員会の構成員は,遭難対策委員長(以下,「委員長」という。)及び遭難対策委員(以下,「委員」とする。)とする。

(遭難対策委員会の構成員及びその任期)

第3条

 渓声クラブ理事会は,KGWVのOB及びOGの中から委員長を指名し,選任する。

2.委員長は,KGWVのOB及びOGの中から委員を指名し,選任する。

3.監督・コーチ,現役4年生,現役3年生幹部は委員となる。

4.委員長は,委員長に事故がある時に備え,あらかじめ委員の中から副委員長を指名することができる。

5.委員長及び委員の任期は1年とする。ただし,再任されることができる。

(遭難対策委員会の任務)

第4条 

 遭難対策委員会は,年に1回以上会合を開き,監督・コーチからの報告をもとに,現役部員の部活動について,情報交換を行う。

2.事故等の状況に関する情報の管理は,委員会がこれを行う。

(委員長及び委員の任務)

第5条 

委員長は,委員会を統率する。

2.委員長及び委員は,現役部員の部活動について,入山前に,監督・コーチと情報共有し,事故等の際には次条第2項に定める要員としての役割を担えるようにその準備に努める。

3.担当コーチは,委員長及び委員が,現役部員の部活動について,監督・コーチとの間で前項の情報共有ができるように,入山前に,現役部員の部活動の計画書を電子メールその他の方法で委員長及び委員に送付する。

4.委員は,委員長の要請により遭難対策活動に携わる。

(遭難対策本部)

第6条


 委員長は,事故等の連絡を受けた場合,または,事故等が発生したと自ら判断した場合は,委員と協議のうえ,関西学院大学の近傍(以下,「本拠地」という。)に遭難対策本部を設置する。

2.遭難対策本部の構成員は,遭難対策本部長(以下,「本部長」という。),遭難対策本部要員(以下,「要員」という。)及び[遭難事故][緊急事態]対応マニュアル(以下,「マニュアル」という。)に挙げている者とする。

3.本部長には監督が就く。ただし,監督に不都合がある場合には,委員長が委員の中から本部長を指名する。

     

4.委員長は,委員の中から要員就任の要請を行う。

5.遭難対策本部に関するその他の事項はマニュアルに定める。


(要員の役割分担)

第7条

要員には次の役割を担当として割り当てる。

1)現地派遣

現地における安否確認・情報収集,関係機関対応,遭難対策本部への連絡。

次条1項の現地本部が設置され,必要な場合は捜索救助活動にあたる。

)記録 

新聞,テレビ,ラジオ等の報道の収集,整理,記録。

写真,ビデオ,録音等による記録。

電話連絡の記録とそれに基づいた連絡先の確認。最新の連絡網の作成。

3)広報

家族,部員,部長,大学,OBその他関係者への連絡,事実関係の説明。

4)会計

『KGWV遭難対策基金規程』に定める仮給付請求と事後精算。

当座の現金の管理ならびに捜索長期化の場合の費用の見積もり。

5)保険

保険請求手続きのための諸書類調整,保険会社への連絡など保険給付手続き関係の助成。

6)庶務

遭難対策活動に必要な装備,食料の手配。

(現地本部)

第8条 

本部長は,事故等の発生した現地に要員を派遣し,現地での連絡に当たらせることがあるが,必要と判断した場合は指揮のため現地に遭難対策本部を移設することができる(以下,「現地本部」という。)。

2.現地本部を設置後は,原則として本部長が現地で指揮をとり,在阪関係者に連絡及び指示を出すものとする。

3.現地本部は,必要に応じ前条に掲げた役割を持つ。

4.現地本部による捜索救助活動を組織する場合は,本部長は原則として参加しないものとする。やむを得ず本部長がその活動にあたらなければならない場合は,現地本部に本部長代行者を置く。

5.本部長は,現地の救援・捜索活動後,事故の現地における後処理を確認したのち,解散するか,本部を本拠地に戻すかを関係者と協議の上,決定する。

(在阪本部)

第8条の2

本部長は,第8条第1項により遭難対策本部を現地に移設した時は,本拠地に在阪本部を置き,要員に常駐させることができる。

2.在阪本部の要員は,第7条第2項乃至第6項に定める役割について,現地本部要員を補佐する。

(遭難対策本部の動き)

第9条 

遭難対策本部の設置から解散までの動きは,概ね別表を基本とする。

(付属規程等)

第10条 

本規程を合理的かつ円滑に運用するため,次の付属規程等を定める。

1)『KGWV遭難対策基金規程』

2)『KGWV「遭難事故」「緊急事態」対応マニュアル

(改正)

第11条 

本規程はKGWV遭難対策委員会の発議により渓声クラブ理事会の承認を経て 改正される。

(施行)

第12条 

本規程は平成2641日から施行する。



KGWV遭難対策委員会規程別表

遭難対策本部の動き(第9条)


             緊急事態発生
                ↓
              下山遅延
                ↓
     遭難事故発生連絡     遅延連絡有無確認
        ↓             ↓
    遭難対策本部の設置     遭難対策本部の設置
        ↓             ↓
 警察,地元救助隊への連絡・協議 === 捜索要請
        ↓
      救助要請

        ↓
      現地要員派遣
        ↓
   現地に遭難対策本部を移設
        ↓
      捜索・救助活動
          ↓
        ↓   
========   捜索中止(打ち切り)
        ↓             ↓
      発見・救助                             現地仮事後処理
                                                     
           現地事後処理                 本部を現地から本拠地に戻す
                                                            
      本部を現地から本拠地に戻す
     

        ↓            長期捜索
                          ↓
                            ↓               発見・収容
                            ↓                 
                    現地事故処理

                ↓

          報告・会計等の事後処理
                ↓
          遭難対策本部の解散